ハロープロジェクトにタンポポというグループがあって、そのグループの楽曲に「たんぽぽ」というセルフタイトルの曲があった。
 学生時代に(もうずいぶん前のことだ……)テレビで流れているのを聴いて、いい曲だなあなどと思ったことがある。ただ、買いはしなかった。金がなかったから。

 その、「いい曲だなあ」という印象がそこそこ強かったのだろうと思う、今日なぜだかわからないけど不意に思い出した。たぶんネットで加護亜依の記事を見て、その加護亜依のプロフィールにタンポポが載ってたからだと思う。
 ネットというものは便利なもので、色々調べると聴く機会を持てるものである。久々に耳にしたその曲は、やはり決して悪くない、というか、どちらかというと好きな部類の曲だった。
 無茶苦茶良い、という感じではない、何というか、スマッシュヒット、というか。スタメンじゃなくて控えなんだけど、スーパーサブ、というか。

 若かりし頃に聴いた曲って、何でも新鮮に感じるせいか何でもそれなりに良いなと思うんだけど、後年改めて聴いてみるといまいちだったりすることも多い。
 そういう意味では悪くなかった。

 そういえば国分太一のラジオ番組を聴く機会があって、その中でTOKIOの曲とかも流れるんだけど、悪くないんだよね。これが。

 結局のところ、音楽って言うものの好みは感覚に由来しているところが大きいと思う。アイドルだから、とか、商法が、とか、音楽に取り組む精神が、とか、佇まいとか、そう言う外縁で取捨選択することもあるだろうけど、結局聴いてて気持ちいいかどうか、という部分が個人的には重要だと思う。

 たとえばミッシェルガンエレファントなんてROCKファンには神聖視されているというか、一目置かれているような存在かもしれないけれど、個人的に彼らの曲のほとんど(知ってる数少ないけど)は聴いててあまり楽しくない。
「世界の終わり」ぐらいかなぁ、良いなと思うのは。
 ブランキージェットシティーだって、その存在感たるや、確かにかっこいいと思うけど、曲に関してはやはりいまいちピンと来ない。
 矢沢永吉?

 良さを見いだそうと好きでもないものを聴き続けるのは苦行だ。苦行からは心の平安は見いだせない。苦行から悟りは生まれない。と、仏陀は言ったような言わなかったような。

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