よくテレビで次期総理候補を、芸能人コメンテーターに訊いたり、街頭インタビューなどによって国民に訊いていたりする。
 その時に返ってくる答えに「誰もいない」というものがある。その答えは真っ当だと思う。と言うのも、知るはずがないからだ。
 例えば、「次のSONYの社長は誰がいいと思いますか?」と言われて、明確に答えられる人がどれだけいるだろうか?
 その組織に属してもいないのに、個人個人の働きぶりなどわかるわけがない。その組織内にいたとしても、誰だか思い浮かばない場合だってある。
 組織の内側にいれば仕事の難しさや、その中でそれぞれがどのように働いているかがある程度はわかるが、組織の外にいれば、内実がわからないから言いたいことを言える。
 ましてや政治家というのは批判の対象となりやすい。後年評価されても、現役で褒められるような人なんて今はなかなかいない。わかりやすい批判の対象なのだ。
 上記のSONYの例では、政治家に比べて露出がないため、そもそもどういう候補がいるのかわからないと言うこともあるが、大差ないだろう。具体的にどのように働いていてどういった能力があるのかはわからない。

 で、じゃあ実際問題として今の日本の政治家に能力のある人がいるのかどうか、日本の政治のレベルはどの程度のものなのかどうか、というのは、別の話。自分も精通しているわけではないのでわからない。
 もし日本の政治が上手く機能していないとすれば、それはどこかに問題があるからなのだが、それが果たしてどこなのか?
 政治家だけの問題か、国民の意識の低さ、論理的・政治的思考の未熟さか、国民性か、マスコミの報道によるミスリードのせいなのか、それともそれ以外の何かか。あるいは、全てをひっくるめたところにあるのか。

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