税金の引き上げに対して言及してましたが。その点は現実的かなと思う。もうなかなか増税無しにやっていけないと思うよ。
 自民党が不幸だったのは、自民党以外で与党になった政党がほとんど無かったことだろう。だから国民は比較が出来なかった。
 自民が与党時代に野党は、無駄を無くせば財政を再建できるとか、社会保障の財源を捻出できるとか、口酸っぱく言っていた。で、国民も税金なんか上げて欲しくないし、マスコミが行政の無駄を度々取り上げては放映していたから、増税なんて言語道断と思っていた。
 自民党は与党の座の陥落を危惧して引き上げられなかった面がある。
 でも実際どうよ? だって、今の国家の収入っていくら?
 確か40~50兆でしょう。で、支出が80~90兆。収入よりも支出が倍近くかかっている。しかも数十兆規模。
 これって、20万の収入で40万の生活をしているようなもので、とても無駄を減らして何とかなるとか言うレベルの話じゃないんだよ。
 いや、減らそうと思えば減らせるし、収入の範囲内でやっていけないこともないだろうけど、その代わり、今の国のサービスや振興、経済のレベルは落とさなければいけなくなると思う。
 つまり、国民は国に対して、あれもやってくれ、これも保障しろと、サービスを要求する。それを国が実現しようと思えば、当然金が必要になる。その金は当然国民の税金であり、その範囲内でしかやれない。だから、サービスが増えれば増えるほど、基本的にはより多くの税金が必要になってくる。
 ところが国民はそれを強烈に拒んできたわけだ。(まあ確かに嫌だけどさ)
 錬金術があるわけじゃないんだから、元手よりもサービスが充実するなんて、なかなかそんな旨い話はない。
 また、国の経済の規模も、世界で三指(五指?)に入る程であって、その経済の循環を円滑にするために必要な金だって必要だろう。
 そもそも無駄を排除するって言っても、何をもって無駄とするのか、と言う問題もある。わかりやすい無駄も確かにある。しかしこれだけ文化や文明が発展して、国民の様々なニーズに対応して保障や援助を行っていると、一概に有益とか無駄とか言い切れない部分も出て来る。
 片や関係のない人からすれば無駄に見えるものでも、関係のある人からすればとても助かっていることだってあるわけだ。
 そう言う曖昧な部分なんかをバッサリ切り捨てれば、もしかしたら収入の範囲内でやっていけないこともないかも知れない。
 でも嫌でしょ?
 民主党も、政権与党になって、ようやく現実が見えてきた感じがする。
 何ならいっそ、日本は共産主義、社会主義にしちゃった方がいいのかもね。日本人は比較的勤勉だから、社会主義的なシステムでも案外うまくいっちゃったりしてね。
 その代わり、それに伴うマイナス面も、あるわけだけど。

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