子供の頃はなんとなく、悪口を言うとその分自分に返ってくると思っていた。
 今もそういう気持ちはあるが、それとは別の考えもある。
 悪口を言うことによって、次第にそれに抵抗を感じなくなることが嫌だし、つまりは一方的で感情的な批判をすることによって、自身の心根が曲がり腐っていくことが嫌なのだろう。
 そしてまた、それを人が聞いたときにどう思うかだ。自分の場合、人が悪口を言っているのを見ると、その人のことをあまり信じられなくなる。自分に都合が悪かったり不快になったからと言って、主観で一方的にあげつらい、相手を貶めるような発現をする人ならば尚更。
 客観的で冷静な意見ならば、それは悪口とは思わないだろう。
 自分の言動、態度が人に影響を与え、巡り巡って自分に返ってくる。因果。業。自業自得。
 そしてその言動を起こさせるのは、自分の心の働きなのだ。
 思ってしまうことは仕方がないが、その時にどう考えるのか。どうするのか。
 要するに、そういうこと。

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