5月10日の日記

2009年5月10日 映画
 映画を観てきました。「レッドクリフパートツー」。
 大地丙太郎監督が面白いみたいな事をブログに書いていたのでちょっと期待していたのですが、自分には合いませんでした。ということは、監督がまあまあと言っていた「スラムドッグ・ミリオネア」はたぶんきっと肌に合うのだろうなと思う。
 監督はダニー・ボイル。絶対合う。

 映画を成立させるための伏線や人物の言動の動機、あるいはキャラクターの魅力や、描きたい人物像を表す映像はきちんと入っていました。きちんと入りすぎていたせいか、上映時間がちょっと自分には長く感じられました。
 繊細な心情や感性、様式美を表す映像がその中に含まれていて、それが間を作り出したり心象に作用してくるのだろうけど、自分には若干それらが冗長に感じられました。
 その部分だけでなく、とにかく全体的にテンポやメリハリがいまいちだった気がしました。
 扱うテーマがテーマなだけになかなか難しいのかもしれません。伝えたいメッセージの事を考えると、簡単に切ることは出来ない部分もあるのかもしれませんが。
 全体的に、孔明の飄々とした雰囲気のように、緊迫感に欠けているようでした。

 ハリウッドのように合理的でエンターテイニングで、と言う場合は、上映時間をなるべく2時間程度で収めようとするし、楽しんで貰うために流れの緩急やテンポに気を遣います。そのせいで表現が淡泊になったり話が無理矢理になってしまうという弊害があるわけですが。

 自分は三国志をあまりよく知りません。昔小学生だった頃毎月買っていた雑誌に連載されていたくらいです。
 赤壁の戦いは知っていますが、詳細は知りません。

 こういう有名で、史実として皆に知れ渡っている映画というのは結局、そういったファンや、ファンでなくとも知っている人達に対して、どのように見せるのかが重要です。
 孔明や周瑜など、有名な登場人物の活躍を魅せたいのか、話の有名なエピソードをどういう風に見せつけるのか。ファンであれば、そこにカタルシスを見いだすことも出来るのかもしれません。
 実際、ゲームの三国無双のように、一騎当千とは言いませんが、彼らの活躍は十分描かれているとは思いますし、個々の(戦闘シーンを含めた)エピソードにしても(詳しくないので何とも言えませんが)ちゃんと魅せているのだと思います。

 ただあまりそういった歴史上の人物や、三国志自体に思い入れのない自分は、どうにも感情移入できませんでした。
 また、争いの無意味さや、大きな戦争の中の個々人も描かれてはいますが、自分には、プライベートライアンの時のような強い衝撃は得られませんでした。 

 一方で、純粋に、単純に、異国の、違う文化での集団戦闘の様式、方式、道具やその使い方など、そういった面での面白さは感じました。

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