lostageさんの新作フルアルバムが(確か)3月25日に発売されるそうで。
 で、アルバムの中から一曲公式サイトの方で見られるようになったと言うことで見てみたんですが、見ながらニヤけてきてしまった。
 こいつぁ、期待できそうだ。今度のアルバム。これを機に、この間のミニアルバムも聞き返してみようかと検討中。「母乳」もプロモ付きで聞き返してみて、結構胸の深いところまでやってきたし。
 今回の新曲を聴いていて、前作のミニアルバムであまり感じられなかった彼らの独特のしんみり来る世界観というか、音というか、ボーカルというか、そういった物が感じられた。子供の頃の、良いとか悪いとかを超越した思い出やイメージが湧き上がってくる感じ。セピアのような、灰色のような、そんな風景が蘇ってくる感じ。曲調であれ、声質であれ、人にそういった物を喚起させるというのは、強みになる。
 今までも確かな力を持っていたし、決して「完成されているけど特徴に乏しいバンド、魅力に欠けるバンド」、ということはなかった。ただもちろん足りていない(あるいはあえて捨てている)部分もあって、そこが彼らが今後一段上のステージで活動を展開、維持していけるかの分水嶺だったと思う。

 一時は解散の危機さえ迎えた彼ら。
 人は死を感じたとき、そのまま死のイメージに呑まれるか、もしくは死んだ身であると開き直って反転攻勢をかけるかのどちらかになる。
 彼らの前作が、地面に伏していた状態から片膝立てて立ち上がろうとする、混濁した再起の一枚だとすれば、今作はおそらく、両足を開いて仁王立ちする作品なのだろう。
 メンバーも替わり、おそらく意識も変わり。
 lostage、死に体からの復活を感じさせる一曲だった。

(あと、やっぱり俺はバンドを好きになるとき、ドラムに惹かれている部分が少なからずあるんだろうなあと感じた。ロストエイジにしろアヴェンジャーズインサイファイにしろ。岩城さんのドラムプレイはかっこいいなあ)

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