まだキャンプも始まったばかりというのに他球団の戦力分析なんか行っても意味がないような気がしますが……。まあとりあえず、昨シーズンを踏まえて今シーズンの予想と、オープン戦終了後に最終的な順位予想みたいなのを出しましょうかね。
セリーグの球団でも大雑把になると思いますから、パリーグなんかはかなり空想の域に達すると思いますが。あくまで一他球団ファンから見た印象という感じで。
・横浜ベイスターズ。
昨年セリーグダントツの最下位だったわけです。一昨年は4位だったかな。大矢監督が復帰して、これからベイスターズも上昇気流に乗るのかと思った矢先に思わぬ転落。ただ昨年も自分は開幕前に、「低く安定している」として5位に予想していたわけですが。なぜそうなったのか、課題を軽く分析。
まずチーム打撃成績を見てみると打率は最下位が中日。次いで巨人、ヤクルトと同率の.266となっている。打点は下から3番目の529、得点も同三番目の552で悪くはない。ホームラン数に至っては上から二番目の145本も放っている。併殺打も6球団中一番少ない。打撃成績だけ見るならば、少なくとも数字の上では決して悪かったわけではない。
このチームにとって一番問題なのは言うまでもなく、投手である。
チーム防御率は、他の5球団が軒並み3点台なのに対して、唯一横浜球団だけ4点代後半に落ち込んでいる。もちろんダントツの最下位だ。セーブ数、ホールド、ホールドポイントも全て最下位。被安打、被本塁打も一番多く食らっているし、奪った三振は一番少ない。敬遠を除く四死球も一番多い。
要するに投手の成績に関して言えば、全体として良かった点がほとんど見あたらないと言った惨状になってしまっている。
逆に言えば、野手に関して言えばそれほど極端に悪いわけではないのだから、投手が踏ん張れば順位が上がる可能性は充分あるわけだ。決して絶望的なチーム事情ではないと言える。
では実際今年投手の再編はなるのか? 数は足りるのか? そこを見ていきたい。
まず先発投手。三浦と寺原とグリン。実績があり、且つ今年もある程度ローテを維持してくれるだろうと信頼の置ける投手は三人いる。ローテの枠は後2つから3つあるわけだが、そこが誰になるか。
自分は他球団のファンでこのチームの事情をよく知らないので放言になるかもしれないが、他球団であればこの枠の候補が数人いて、後は誰が実力で奪い取るか、と言う図式になるのだが、このチームの場合、とりあえずローテを回すために掻き集めて枠に入れないといけないという、競争以前の状態にあるように思う。
残りの候補は、小林、工藤、新外国人2人、吉見、那須野、藤江と言ったところが一番有力なところだろうか。
2年目の小林は昨年まずまずの結果を出した。2年目である今年、彼が踏ん張れるととりあえず4枠埋まることになる。残り2枠ほどであれば数人の選手でやり繰りできないことはないので、非常に彼の結果が重要となる。
工藤と吉見は近年思った成績が上げられていない。彼らにはシーズンの半分か、1/3でも頑張ってくれれば、例年の成績から見ても上出来だろう。新外国人も、横浜はあまり外国人で成功する率が高くないチームと思えるので、過度に期待は出来ないし、藤江を始めとするルーキーも、即座に活躍が見込めるかは疑問だ。
出来ることならば、那須野などの中堅が一皮むけることを期待したいし、佐藤などの若手がグングンと竹のように伸びることを期待したい。
・先発(確定)→三浦・寺原・グリン
・先発(未知数)→小林・工藤・新外国人
・先発(大穴)→吉見・藤江・那須野
ただチームの空気、相互作用、化学反応に寄るので一概には言えないが、仮にローテの枠が何とか埋まったとしても、直ちに上位に行けるかと言えば自分は難しいと感じている。今年は良くても4位までではないだろうか。
投手に関してはエース格は三浦だが、実績的にはチームの勢いに足を引っ張られた面もあるだろうが、エースと言えるほどの数字ではない。また、年齢的にも、もはや彼をエースとして担ぐのは良いこととは思えない(彼は今年もう36歳だ)。
次代を担う寺原や小林も、抜群の実績とは言えない。このチームは現在エース不在なのだ。そして、若手も成長著しいと言える状態でもない。つまり、枠が埋まり、多少安定して戦うことが出来たとしても、ここで勝ちたいという試合で勝てなかったり、チームに(若手の突き上げによる)上昇の勢いがないので、勝っても負けてもぼんやりとした試合を重ねてしまう可能性がある。
クライマックスシリーズを賭けた優勝戦線に食いつくことが出来るか否かは、中堅、若手が伸び、内圧による勢いが生まれるかどうかにかかっている。
さて中継ぎに関して。
昨シーズンチームにとって痛かったことと言えば、例年活躍をしている加藤と木塚の不振だろう。なぜ投げなかったのかはよく分からない。ファームでもあまり投げていないようだから、怪我なのかもしれない。毎年安定したイニングを放っていたのだから、その膿を吐き出す時期だったのかもしれない。
先発投手が足りない上に、リリーフも頼りなかったのだから、さぞ監督は頭を悩ませたに違いない。ただ、上記の二名が抜けたことも手伝って、投手の確保に球団が動き、多少改善が見られたのは地獄に仏というか、不幸中の幸いというか、かえって良かったかもしれない。
中日でなかなか出場機会を得られなかった石井を獲得し、彼は見事45回を投げて防御率2.38という好成績を残した。彼の年間成績を見てみると、投球回こそ違うものの次第に成績を上げていているので、おそらくある程度信頼できると思う。今年が出来すぎだとしても、2点代後半から3点代前後で踏みとどまってくれるのではないだろうか。そして、ここに木塚と加藤が帰ってくれば、競った終盤であれば少なくとも昨年よりは良い試合が期待できる。
昨年、吉川や山口と言った投手が比較的良い防御率を残している。山口はリリーフだとして、吉川の方は先発か中継ぎか、どちらだろうか。もし二人がリリーフに回って今年も結果を出すことが出来れば、今後のチームにとって大きな試金石となる。ただし、両方とも決して登板数やイニング数が多いとは言えないので、彼らに過剰な期待は抱けないのが現実だ。
それ以外のピッチャーで言えば、小山田、加藤など、実績はあるが安定しない投手、牛田、秦のように、後一歩伸び悩んでいる投手など、未知数の選手が多い。桑原は一年目まずまずの成績だったが、果たして2年目どうなるか。何とも言えないところだ。
巨人から獲得した真田は防御率こそ良くないがあまり怪我はしなさそうで、先発や中継ぎなどフル回転できそうだ。先発が崩れたときは中盤あたりからのロングリリーフも出来るだろうし、現在のベイスターズにあっては貴重な投手だろう。
横山も毎年安定した防御率と登板数を誇っている。
・抑え+セットアッパー
石井、木塚
・勝ちリリーフ
加藤・横山
・繋ぎリリーフ
真田
今の所ある程度計算できそうなのはこのあたりだろう。成績や実績的に他チームのそれより格は落ちるが、試合を指揮する立場から言えば組み立てが出来るだけまだ昨年よりはマシだろう。ここに若手や中堅が交じってくれば、3,4位争いはなんとかできそうだ。
もちろん、これは木塚や加藤が帰ってくることが前提になっている。加藤はもしかしたら、先発もあるかもしれない。それは状況に寄るだろう。
このように、投手事情は絶望的とは言えない。期待できる部分もあるのだが、未知数の部分が他の球団に比べて多いのが問題だ。神頼みの域を出ないのである。仮にうまくいったとしても、今年は即上位を争えるという戦力ではないように思える。今年も昨年に続き、戦力の整備に終始し、来年への布石とする年になるのではないか。
野手に関して。
先にも述べたように打力は決して他球団に引けを取ってはいない。
村田、内川、吉村という破壊力の面でチームの核になる選手がいて、仁志や金城という下支えになる選手もいる。また、ファームの成績を見ても、ある程度の数字を残している選手が幾人か見られ、守備位置や守備能力はわからないものの、誰を一軍にあげればいいのかわからないというような状況ではない。
このチームの野手における課題は何だろうか?
まず盗塁数が少ないことが上げられる。6球団中最下位の37盗塁で、次が中日の51だから差は大きい。次に四球が少ないために出塁率が中日と同率で最下位という点だ。もう一つあえて上げるならば、本塁打が多いにもかかわらず、得点が下から三番目という、得点にあまり結びついていない点だろうだろうか。ただしこれは中日や広島にも言えることなのでここでは多くは言わない。
これは数字云々と言うより、自分が横浜の試合を見ていて感じたことなのだけど、点取りの効率の悪さが気になった。ある時は、ランナーが一人出て、併殺で2アウト。そこから3連打して満塁になったが、結局次打者がアウトで一得点も上げられなかった、と言うことがあったような気がした。
犠打数を見てみると上から3番目に多いのだから、自分が見たのはたまたまそう言う場面だったのかもしれないが、攻撃のちぐはぐさがあったように思うし、また3連打して得点が奪えていないように、機動力の面で劣っているように思う。それが盗塁数にも表れているのではないだろうか。
四球が少ないということとも関連付けてみることが出来る。つまり、攻撃全般が淡泊なのではないか。破壊力こそあるが、相手の嫌がる細かい攻めが出来ていないのではないか、と言うことだ。
もう一点。主力は良いとして、それ以外のメンバーに迫力がなさ過ぎるのではないか、と言うことも気にはなる。歯が欠けた櫛のように、機能する部分としない部分がはっきりと分かれてしまっているように思える。そのため、チームとして、打線を見たときに、強力な主力を活かし切れていないのではないか。
1.中・金城
2.遊
3.一・内川
4.三・村田
5.左・新外国人
6.二・仁志
7.右・吉村
8.捕・野口(あるいは若手)
9.投手
(仁志が2番ということも)
このように見ると、やはり走力に欠ける嫌いがある。となると、目指すべき野球は、小兵が出塁し、繋ぎ、上位、下位の主砲がそれを得点するというオーソドックスなタイプだろう。昨年の打撃成績の偏りは、決して間違ってはいなかったと言うことだろうか。
ただし、オーソドックスな攻めであるから、各個人がその打順に求められる仕事をきっちりと果たせるかが重要になってくる。金城は打率と四球を増やさなければ行けない。仁志も繋ぎのバッティングを心がけ、8番バッターはここぞという場面で嫌らしい打撃が出来るかどうか。
特に石井琢朗が抜け、定まっていないショートが誰になるかと言う点も重要になってくるだろう。ただ、入る打順は2番や6番あるいは8番などが多くなるだろうから、率が高くなくても、小技が出来て、堅実な守備能力があれば、合格と言えるのかもしれない。
上記の打順がはまれば打線としてはかなり厚いのではないだろうか。ただ個人的には、野手に関しても、後一押し、勢いが足りないと思う。仮に新外国人が機能しない、と言うことになった場合、打順は変わり、空いた外野に誰を入れるのか、と言うことになるが、個人的にはそこに若手の有望な選手がはまることによって、勢いが増すことを期待したい。
今年は是非とも来年以降期待の持てるような、若手、中堅の台頭、復調を願いたい。
セリーグの球団でも大雑把になると思いますから、パリーグなんかはかなり空想の域に達すると思いますが。あくまで一他球団ファンから見た印象という感じで。
・横浜ベイスターズ。
昨年セリーグダントツの最下位だったわけです。一昨年は4位だったかな。大矢監督が復帰して、これからベイスターズも上昇気流に乗るのかと思った矢先に思わぬ転落。ただ昨年も自分は開幕前に、「低く安定している」として5位に予想していたわけですが。なぜそうなったのか、課題を軽く分析。
まずチーム打撃成績を見てみると打率は最下位が中日。次いで巨人、ヤクルトと同率の.266となっている。打点は下から3番目の529、得点も同三番目の552で悪くはない。ホームラン数に至っては上から二番目の145本も放っている。併殺打も6球団中一番少ない。打撃成績だけ見るならば、少なくとも数字の上では決して悪かったわけではない。
このチームにとって一番問題なのは言うまでもなく、投手である。
チーム防御率は、他の5球団が軒並み3点台なのに対して、唯一横浜球団だけ4点代後半に落ち込んでいる。もちろんダントツの最下位だ。セーブ数、ホールド、ホールドポイントも全て最下位。被安打、被本塁打も一番多く食らっているし、奪った三振は一番少ない。敬遠を除く四死球も一番多い。
要するに投手の成績に関して言えば、全体として良かった点がほとんど見あたらないと言った惨状になってしまっている。
逆に言えば、野手に関して言えばそれほど極端に悪いわけではないのだから、投手が踏ん張れば順位が上がる可能性は充分あるわけだ。決して絶望的なチーム事情ではないと言える。
では実際今年投手の再編はなるのか? 数は足りるのか? そこを見ていきたい。
まず先発投手。三浦と寺原とグリン。実績があり、且つ今年もある程度ローテを維持してくれるだろうと信頼の置ける投手は三人いる。ローテの枠は後2つから3つあるわけだが、そこが誰になるか。
自分は他球団のファンでこのチームの事情をよく知らないので放言になるかもしれないが、他球団であればこの枠の候補が数人いて、後は誰が実力で奪い取るか、と言う図式になるのだが、このチームの場合、とりあえずローテを回すために掻き集めて枠に入れないといけないという、競争以前の状態にあるように思う。
残りの候補は、小林、工藤、新外国人2人、吉見、那須野、藤江と言ったところが一番有力なところだろうか。
2年目の小林は昨年まずまずの結果を出した。2年目である今年、彼が踏ん張れるととりあえず4枠埋まることになる。残り2枠ほどであれば数人の選手でやり繰りできないことはないので、非常に彼の結果が重要となる。
工藤と吉見は近年思った成績が上げられていない。彼らにはシーズンの半分か、1/3でも頑張ってくれれば、例年の成績から見ても上出来だろう。新外国人も、横浜はあまり外国人で成功する率が高くないチームと思えるので、過度に期待は出来ないし、藤江を始めとするルーキーも、即座に活躍が見込めるかは疑問だ。
出来ることならば、那須野などの中堅が一皮むけることを期待したいし、佐藤などの若手がグングンと竹のように伸びることを期待したい。
・先発(確定)→三浦・寺原・グリン
・先発(未知数)→小林・工藤・新外国人
・先発(大穴)→吉見・藤江・那須野
ただチームの空気、相互作用、化学反応に寄るので一概には言えないが、仮にローテの枠が何とか埋まったとしても、直ちに上位に行けるかと言えば自分は難しいと感じている。今年は良くても4位までではないだろうか。
投手に関してはエース格は三浦だが、実績的にはチームの勢いに足を引っ張られた面もあるだろうが、エースと言えるほどの数字ではない。また、年齢的にも、もはや彼をエースとして担ぐのは良いこととは思えない(彼は今年もう36歳だ)。
次代を担う寺原や小林も、抜群の実績とは言えない。このチームは現在エース不在なのだ。そして、若手も成長著しいと言える状態でもない。つまり、枠が埋まり、多少安定して戦うことが出来たとしても、ここで勝ちたいという試合で勝てなかったり、チームに(若手の突き上げによる)上昇の勢いがないので、勝っても負けてもぼんやりとした試合を重ねてしまう可能性がある。
クライマックスシリーズを賭けた優勝戦線に食いつくことが出来るか否かは、中堅、若手が伸び、内圧による勢いが生まれるかどうかにかかっている。
さて中継ぎに関して。
昨シーズンチームにとって痛かったことと言えば、例年活躍をしている加藤と木塚の不振だろう。なぜ投げなかったのかはよく分からない。ファームでもあまり投げていないようだから、怪我なのかもしれない。毎年安定したイニングを放っていたのだから、その膿を吐き出す時期だったのかもしれない。
先発投手が足りない上に、リリーフも頼りなかったのだから、さぞ監督は頭を悩ませたに違いない。ただ、上記の二名が抜けたことも手伝って、投手の確保に球団が動き、多少改善が見られたのは地獄に仏というか、不幸中の幸いというか、かえって良かったかもしれない。
中日でなかなか出場機会を得られなかった石井を獲得し、彼は見事45回を投げて防御率2.38という好成績を残した。彼の年間成績を見てみると、投球回こそ違うものの次第に成績を上げていているので、おそらくある程度信頼できると思う。今年が出来すぎだとしても、2点代後半から3点代前後で踏みとどまってくれるのではないだろうか。そして、ここに木塚と加藤が帰ってくれば、競った終盤であれば少なくとも昨年よりは良い試合が期待できる。
昨年、吉川や山口と言った投手が比較的良い防御率を残している。山口はリリーフだとして、吉川の方は先発か中継ぎか、どちらだろうか。もし二人がリリーフに回って今年も結果を出すことが出来れば、今後のチームにとって大きな試金石となる。ただし、両方とも決して登板数やイニング数が多いとは言えないので、彼らに過剰な期待は抱けないのが現実だ。
それ以外のピッチャーで言えば、小山田、加藤など、実績はあるが安定しない投手、牛田、秦のように、後一歩伸び悩んでいる投手など、未知数の選手が多い。桑原は一年目まずまずの成績だったが、果たして2年目どうなるか。何とも言えないところだ。
巨人から獲得した真田は防御率こそ良くないがあまり怪我はしなさそうで、先発や中継ぎなどフル回転できそうだ。先発が崩れたときは中盤あたりからのロングリリーフも出来るだろうし、現在のベイスターズにあっては貴重な投手だろう。
横山も毎年安定した防御率と登板数を誇っている。
・抑え+セットアッパー
石井、木塚
・勝ちリリーフ
加藤・横山
・繋ぎリリーフ
真田
今の所ある程度計算できそうなのはこのあたりだろう。成績や実績的に他チームのそれより格は落ちるが、試合を指揮する立場から言えば組み立てが出来るだけまだ昨年よりはマシだろう。ここに若手や中堅が交じってくれば、3,4位争いはなんとかできそうだ。
もちろん、これは木塚や加藤が帰ってくることが前提になっている。加藤はもしかしたら、先発もあるかもしれない。それは状況に寄るだろう。
このように、投手事情は絶望的とは言えない。期待できる部分もあるのだが、未知数の部分が他の球団に比べて多いのが問題だ。神頼みの域を出ないのである。仮にうまくいったとしても、今年は即上位を争えるという戦力ではないように思える。今年も昨年に続き、戦力の整備に終始し、来年への布石とする年になるのではないか。
野手に関して。
先にも述べたように打力は決して他球団に引けを取ってはいない。
村田、内川、吉村という破壊力の面でチームの核になる選手がいて、仁志や金城という下支えになる選手もいる。また、ファームの成績を見ても、ある程度の数字を残している選手が幾人か見られ、守備位置や守備能力はわからないものの、誰を一軍にあげればいいのかわからないというような状況ではない。
このチームの野手における課題は何だろうか?
まず盗塁数が少ないことが上げられる。6球団中最下位の37盗塁で、次が中日の51だから差は大きい。次に四球が少ないために出塁率が中日と同率で最下位という点だ。もう一つあえて上げるならば、本塁打が多いにもかかわらず、得点が下から三番目という、得点にあまり結びついていない点だろうだろうか。ただしこれは中日や広島にも言えることなのでここでは多くは言わない。
これは数字云々と言うより、自分が横浜の試合を見ていて感じたことなのだけど、点取りの効率の悪さが気になった。ある時は、ランナーが一人出て、併殺で2アウト。そこから3連打して満塁になったが、結局次打者がアウトで一得点も上げられなかった、と言うことがあったような気がした。
犠打数を見てみると上から3番目に多いのだから、自分が見たのはたまたまそう言う場面だったのかもしれないが、攻撃のちぐはぐさがあったように思うし、また3連打して得点が奪えていないように、機動力の面で劣っているように思う。それが盗塁数にも表れているのではないだろうか。
四球が少ないということとも関連付けてみることが出来る。つまり、攻撃全般が淡泊なのではないか。破壊力こそあるが、相手の嫌がる細かい攻めが出来ていないのではないか、と言うことだ。
もう一点。主力は良いとして、それ以外のメンバーに迫力がなさ過ぎるのではないか、と言うことも気にはなる。歯が欠けた櫛のように、機能する部分としない部分がはっきりと分かれてしまっているように思える。そのため、チームとして、打線を見たときに、強力な主力を活かし切れていないのではないか。
1.中・金城
2.遊
3.一・内川
4.三・村田
5.左・新外国人
6.二・仁志
7.右・吉村
8.捕・野口(あるいは若手)
9.投手
(仁志が2番ということも)
このように見ると、やはり走力に欠ける嫌いがある。となると、目指すべき野球は、小兵が出塁し、繋ぎ、上位、下位の主砲がそれを得点するというオーソドックスなタイプだろう。昨年の打撃成績の偏りは、決して間違ってはいなかったと言うことだろうか。
ただし、オーソドックスな攻めであるから、各個人がその打順に求められる仕事をきっちりと果たせるかが重要になってくる。金城は打率と四球を増やさなければ行けない。仁志も繋ぎのバッティングを心がけ、8番バッターはここぞという場面で嫌らしい打撃が出来るかどうか。
特に石井琢朗が抜け、定まっていないショートが誰になるかと言う点も重要になってくるだろう。ただ、入る打順は2番や6番あるいは8番などが多くなるだろうから、率が高くなくても、小技が出来て、堅実な守備能力があれば、合格と言えるのかもしれない。
上記の打順がはまれば打線としてはかなり厚いのではないだろうか。ただ個人的には、野手に関しても、後一押し、勢いが足りないと思う。仮に新外国人が機能しない、と言うことになった場合、打順は変わり、空いた外野に誰を入れるのか、と言うことになるが、個人的にはそこに若手の有望な選手がはまることによって、勢いが増すことを期待したい。
今年は是非とも来年以降期待の持てるような、若手、中堅の台頭、復調を願いたい。
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