8月5日の日記

2007年8月5日
中学生の頃の友人。
彼は頭が良く、賑やかに喋り、機知に富んだユーモラスな話し方をするので、人気があった。
一部彼を嫌う人間達もいたが、それは嫉妬や妬み等からくるもので、
おおむね生徒や教員からは好かれていた。
特に女生徒からの人気は高かったようだ。

ある時、彼は授業中、体調の不良を訴えた。
彼は先生に保健室へ行きたいと申し出たが、先生は却下した。
(その先生がなぜ却下したのかにも理由はあるのだが、ここでは関係ないので省略する)
結局彼は耐えきることが出来ず、自分の机の上で嘔吐した。
彼は退席し、机の上の異臭を放つ物は(確か)先生の手によって処理された。

さて、その後。
彼の机は他の生徒から避けられた。
中学生くらいの年齢だったら、その行動や感情はまだわからなくもない。
給食時や、掃除の時間など、机を動かさなければならないとき、
彼を慕っていた人間はその机に触れようとしなかった。
そしてそれを任せられたのが、彼の席の前に座っていた自分だ。
自分はその頃あまり気にしないようになっていたので、引き受けた。
自分は人気などなく、どちらかというとマイナスだったのだけど、
そんな自分に、少し媚びるような口調で、彼の席を頼んできたことを思い出す。
動かしたあと、賞賛するような言葉までもかけられた。

人間って意外と信用できねえな。
と、その時思ったのを覚えている。
今でも時々思い出す。

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