ISBN:4569636136 新書 加藤 諦三 PHP研究所 2006/01 ¥798

この本に書かれている症状だけを見るなら、
この本は俺のことを書いているのか?
と思ってしまうくらい、心理が当てはまっていた。
アマゾンの商品紹介ページを見たときの衝撃と言ったら無かったなぁ。

認めてもらいたいのに気持ちをハッキリと伝えられない。さみしいのに人と接すると居心地が悪い。気まずくなれば自分の殻に閉じこもり、非難されると不機嫌になる。だから摩擦を避ける。
恥ずかしがり屋は「失敗するのが怖い」「他人から評価されるのが怖い」「断られるのが怖い」「親しくなるのも怖い」。そして臆病になり、他人を警戒し、不信感を持つようになった人なのだ。
「こんなこと言ったらバカにされる、嫌われる」と思っていませんか。我慢しないでちょっとだけ自分を信じてみたら、人づきあいが楽になる。
[「恥ずかしがり屋」はこんな人]
人に対して「臆病・警戒心・不信感」を抱いている/人と話していて、会話が途切れることを恐れる/怒られると、自分が悪いことをしている気になる/気まずいことがあると、自分が我慢して取り繕う/相手から非難されると、憂鬱で不機嫌になる/嫌われることを恐れて、自分の意見を言えない/うつになりやすい


私見ですが、日本人は基本的に恥ずかしがり屋の性質を持っていて、症状の差こそあれこの本に書いてあることは当てはまったりするのではないでしょうか。
しかし、重度の人間と軽度の人間ではやはり相互の理解や心理的なバックグラウンドに違いがある。
重度の人間には、それ以外の人にとって少し理解の難しい行動や内面がある。

この本は症状とその内面ができあがった背景、根っこにある重大な心理を解説している。
解法もあるが、ちょこっと付随している程度。
恥ずかしがり屋自身が、あるいは恥ずかしがり屋が身近にいる人が読み、
本人を理解し、裸になった本人と向かい合っていくという形。

本当の自分を隠すために自分を良く見せようとする。そして疲れる。
だから人に近づきたくない。本当の自分がばれて、嫌われるのが怖いから。
などなど、まさに内側を覗かれているかのような文章。

親に関する記述のところ。
うちの場合、家庭環境が特殊なので、一概に言えない。
親から受けた影響もあるのだろうし、あるいは家庭外の、学校生活などで受けた影響も強く反映されているのだろう。
しかし一番大きいのは、おそらく兄からの影響であろう。
年が離れているので、良い意味でも影響を受けたが、
悪い影響の方が遙かに大きかったと、今では考えている。
彼もまた我が家の特殊な家庭環境の被害者で、
そこから情緒不安定のような形になったらしい。
しかしだからといって俺は彼を赦すことが出来ない。
彼の偏屈で凝り固まった性格にはうんざりなのです。
出来れば縁を切りたい。
親に関する記述の部分を彼に当てはめると、
頷ける部分が多い。

この本を読んで、少し自信をもらった気がする。
不安は拭えていないけど、
それはこの先時間をかけて少しずつ払拭していくしかない。
難しいけどね。
いろいろな面で。

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