思うのだけど。

2006年2月22日
以前から少し思っていて、
「超バカの壁」を読んだ事によってより強化されたのですが、
世界に一つだけの花。
「ナンバーワンにならなくてもいい もっともっと特別なオンリーワン」
という感じの歌詞だったよね。
思うに、生きているだけで既にオンリーワンなわけで、
別に特別でもなんでもない。
遠巻きに集団として人間を見ていると、
ああ、なんて無個性なやつらなんだ、同じ格好で、同じもの着て、同じ喋り方で……
なんて思えるけど、実際に一人の人間として接していれば、
みんなそれぞれそれなりにパーソナルな部分を認識できる。
言われなくてもとっくにやってるよ、という事です。

そもそもオンリーワンという事は、それぞれ人との差異を持っているわけです。
差や違いがあれば、当然そこには比較や競争が生まれてくる。

この歌は抽象的なので、特に具体的なことに対して云々とは言えないが、
綺麗な言葉で幻想を見せているような気がしてしまう。

「一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい」

生きているということは、生命の存在それ自体が競争であるところからすると、
人間社会にもまた大なり小なり競争が必ず生まれるし存在するのです。
一人一人がそれぞれ自由に自分の色を伸ばすのは勝手です。
寛容になる事によって、アーティスティックな人間が増えたりするでしょう。
それは文化の多様性にも繋がります。
しかしその多様性は何のためなのでしょう。
自分本位? 自分にとって良いものだから?
絶対にあるはずです、人と比べられて、羨望や憧れをもたれたいという欲が。
比べるのは当然です。
もし仮に、人と比べることなく、自分の満足のために生きている人ばかりになったら、
そんな無関心な世界はあまり良いとは思えない。
なんかイヤだ。

競争はそこかしこに存在します。
競争は、マイペースを待ってくれません。
多様性を認め合うのと競争とは別です。
人と比べてより上になりたいというのは、向上心です。
それは人として必要なものだし、
あらゆる発展に必要です。

ただし、ナンバーワンにならなくてもいい、というのはその通りだと思います。
ナンバーワンになんて、そうそうなれるもんじゃない。
人それぞれ器がありますから。
だけど、競争を軽視するのは違うと思う。

だいたい、花だって、競争を生き延びてきたんですから。
それがあの姿形に現れているでしょう。

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自分の弱点は自分が一番知っていて、
論理的な組み立てが出来ないのが痛くてしょうがない。

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