知ること。pert2

2003年2月25日
泣きそうになった。

SOFTBALLというバンドの、

「とこしえに」

という曲を聴いてのことだ。
冒頭から、好みのメロディーで始まった。
いいぞ、と思いながら聴いているうちに、
曲の中盤くらいにさしかかった。
そこまではメロディーが良い、普通の曲だと思っていた。
だが、次の瞬間。

そこで読まれたのは、語りセリフの、遺書。

戦中末期、神風となって一陣を吹き抜けた、青年達の遺書。

親に宛てて書かれた物だった。
あれは、泣いてしまうよ。

「この便りが届く頃には、南の海で永遠の眠りについています……

「何一つ親孝行できませんでしたが……

「お体にお気をつけて……それでは、さようなら……




SOFTBALLはガールズバンドだ。
構成している3人は、たぶん自分と同じくらいの年代だ。
でも、周りを見渡しても、彼女達は同じ年代の中では突出している。
何がと問われれば言葉に詰まるが、少なくとも、こういう言葉を持ち合わせているのでそれを使わせてもらうと、

考えている。

彼女達は考えるという行為に関して、積極的だ。
何が正しくて、何が間違いなのか。
過去に何があって、これから何が起ころうとしているのか。

例えばその考えが間違いだとしても、それはそれでいい。
怖いのは、無関心ということだ。
彼女達は、「歌」という表現方法を使って、彼女達なりに、我々に警笛を鳴らしている。意識を高めようとしている。
自発を促そうとしている。

そういう歌を聴いて、受け取り手は自分達の考えを持ってくれれば良いと思う。

わかるだろうか?

18の青年が遺書を書いたということを。

そして今はもう跡形も無い、海の藻屑となって散ったのだ。

今も青く荒れるそこが、何も無かったように省みられない日が来るかもしれない。それを今、若い人たちが知ることで防がなきゃいけない。

「明日旅立つ 最後の夜に 涙で濡れた 三角兵舎」


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