今日テレビで小説家への登竜門、
新人賞の特集をやっていた。
その中でとある作家さんが言っていたのが、

「新人作家になるのは簡単なんですよ。
 それよりも、そこから作家になるのが大変なんです」

ということを言っていたんですが、まったく同感でした。
自分も、常からそんなことを考えてたんです。

番組でも言っていたけど、新人賞の数は、今、かなりいっぱいあります。そして、たいていの新人賞が1〜3人の複数受賞者を生み、それが毎年繰り返されるわけで。

自分の考えを書きますと、

「作家になるのは簡単。問題なのは、その後」

小説家になるのは簡単なんです。
ある程度の技量と、ある程度の発想力、そして賞さえ選ばなければ、意外と簡単になれます。
少なくとも自分はそう思っています。
むしろ問題なのは、作家になった後です。

作家で居続けること、作家として名を上げること、作家として食べれること。

こっちの方が、はるかに難しいと考えています。

先にも書きましたけど、毎年、何十人もの前途有望な新人作家がデビューするんです。絶対いつか飽和状態が来ると思ってるんですけど、そういった人がいっぱい居る中で生き残っていくというのは、はっきり言ってすごく難しいと思うわけで。
絶対、売れない状態が続くと「バイバイ」ってことになりかねないですし。
出版業界は冷え込んでるし、ただでさえ作家なんて生きにくい身分なのに。

人によって適正があるんでしょうが、
多分自分の場合、行き当たりばったりで作家になっても、絶対後が続かないと思うんです。だから今は、その準備期間と考えてるんですけど。

とりあえず今は、

・プロットを書けるようになる
・書く力、書ききる力をつける

という二つに、特に重点を置いている……というか、今年はそこがレベルアップしたらいいなぁ〜、というか。







……別に、就職するのは作家になっても食っていけるかどうか心配だから、とかいうわけじゃないですよ?(ォィ

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THE BACK HORN

ファーストミニアルバム「何処へ行く」総括。

「あの頃は、叫んでいればかっこいいと思っていた」

ボーカル山田さんのセリフです。
メジャーセカンドの「心臓オーケストラ」を出した後のインタビューでこう言っていました。

そのセリフが表すとおり、山田さんは「何処へ行く」の中の楽曲を、ほとんどシャウトしています。要するに、叫んでるんです。ドスをきかせている、というか。
曲自体もパンチのあるものが揃ってるんで、それに拍車をかけてるんでしょう。

でももちろん、そういう風に叫んでいながらも、曲・メロディーの性質上、パンチ力を前面に出していない、繊細なメロディーも内包しています。
で、そこなんです。

自分はバックホーンの活動を勝手に3つに区切りました。
今回の「何処へ行く」は、その第一期に当たります。
その理由は、2つの可能性を秘めていた、という点にあります。

この後バックホーンは、明らかにイメージ(方向性)の違う2つの期間を送ることになるんです(って、解散したみたいな言い方ですけどまだ現役ですよ〜。これからの逸材ですから)。

ひとつは、この後のフルアルバム「甦る陽」から、メジャーファーストアルバム「人間プログラム」までに至る、「終末観、パンチ力」を前面に出した楽曲の世界。
本人たち曰く
「人間や物事をすごく広い視点で捉えた感じ」

もうひとつは、その後のシングル「世界樹の下で」から、とりあえず今のところ、最新シングル「未来」に至るまでの、「ライト、ポップ」さを出した楽曲の世界。
本人たち曰く、
「人間や物事を木の枝のように、一つ一つ拾い上げて、個人の世界を重視した感じ」

「何処へ行く」は、この相反した2つの世界・イメージを内包しているんです。今聴くからそう思えるのかもしれないですけど。
そういう意味で、このアルバムは第一期なんです。

もうひとつ、第一期に区切った理由があるんですが、それは……なんと言うか、アルバムの全体的なイメージが、こう、みずみずしいというか。
草木の緑、そこに雨が上がった後にしっとりと輝いている雨粒。みたいな。すごい感覚的で抽象的なんですけど。
バックホーンの中でもかなり独特で、このアルバムにしか感じられない雰囲気といいますか。

たぶん、アルバムのジャケに自然のカットがあるからだと思います(爆

今考えてみるとなぁ。
バンド至上一番最初に出来た曲、「冬のミルク」。
よーいドンの一発録り、「カラス」。
ここから始まったんだなぁ。全ては。

さて、曲レビューしてみて思ったこと。
意外とキツイね。

詩を改めて読んでみて、深く解釈しようとしたりして。意外と大変でした。その分、行間を読む力、というか、内容を理解しようとする姿勢というのを味わえたので、良かったです。
それなりの見返りはありました。

甦る陽……どうしよかなぁ(オイ

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